妊娠中に起こりやすい病気・感染すると危険な病気とその対策

妊娠中の病気の話

妊娠中のママはその体の変化や、ホルモンバランスの乱れから、様々な病気になりやすい環境にあります。産婦人科の妊婦健診や母親学級で気を付けるように指導される人も多いと思います。軽く考えていても実は命にかかわる重要な症状を引き起こすこともあるのです。今回は、そんな妊娠中に起こりやすい病気とその対策についてお話します。

妊婦はどんな病気になりやすい?

体質やホルモンバランスの変化から、妊娠中になりやすい病気を紹介します。

妊娠高血圧

正式には妊娠高血圧症候群で、以前は妊娠中毒症と言われていました。妊娠20週から分娩後12週までの間で、血圧が上昇したり、高血圧と尿蛋白の症状が出ることを指します。症状が悪化すると、ママだけではなくお腹の赤ちゃんにも負担がかかり、命にかかわるケースもあります。子宮や胎盤へ送られる血液量が減少することで赤ちゃんの発育の妨げになり、2,500g以下の未熟児や死産のリスクが高まるからです。塩分やカロリーの高い食事を繰り返すことで高血圧になりやすいと言われているので、妊娠中は体重管理やバランスを考えた食生活を意識するよう母親学級などでも指導があります。

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妊娠糖尿病

血糖値が上昇することで糖尿病になりやすくなりますが、妊娠中は胎盤で血糖値をあげやすいインスリン拮抗ホルモンが分泌されるため、妊娠中期以降に血糖値が上昇しやすい状態になります。もともと血糖値が高い人の他に、体重が重い・流産や早産の経験がある・35歳以上の妊娠などの人にはとくに血糖値が上がりやすいと言われています。ママが妊娠糖尿病になるとお腹の中の赤ちゃんが先天奇形を合併していたり、巨大児になったり、子宮内で死亡する可能性も高まっています。

妊娠中に感染すると危険な病気

冬になり、空気が乾燥してくると風邪が流行ってきます。妊娠中の女性が気を付けたい感染症を紹介します。

麻疹(はしか)

現在は定期的な予防接種が推奨されているはしかですが、一定の世代には定期的な予防接種がされていません。産科医療の現場を描く漫画「コウノトリ」でも、この問題が指摘されていました。空気感染により流行するので、予防接種を受けていない人は必ず症状が出ます。妊婦がはしかにかかると、早産や流産・低体重児での出産の確率が高まります。妊娠中に予防接種を受けることができないため、妊娠を希望している人は自分が予防摂取していたのかどうかを確認し、受けていないのであれば早めに受けるようにしましょう。

漫画「コウノトリ」については、育児中のママにおすすめの漫画・ドラマで紹介しています。

育児中のママにおすすめしたい育児・出産に関するマンガやテレビドラマ

2016.07.20

風疹(ふうしん)

妊娠中期の20週頃までに風疹に感染すると、生まれてくる赤ちゃんが白内障・先天性心疾患・難聴・発育の遅れなどを引き起こす可能性があります。これらは先天性風疹症候群と呼ばれており、胎児が重度の障害を持つリスクが高まります。麻疹と同じく、現在では1歳から定期的な予防接種が推奨されていますが、こちらも一定の世代には予防摂取がされていませんでした。地域で本格的に流行する前に、摂取していたかを確認しましょう。

水ぼうそう

大人になってからの水ぼうそうは症状が悪化するケースが多く、水疱が全身にできるだけではなく高熱が続きます。とくに妊娠中は重症化しやすく、水痘肺炎を合併し、場合によっては死亡することもあるようです。赤ちゃんが死亡するケースや、早産や流産のリスクが高まるだけでなく、生まれてきてから水ぼうそうになる確率も高まります。

赤ちゃんには必ず予防接種を
現在ではほとんどの自治体でこれらの予防接種の定期化が進んでいます。赤ちゃんの将来のことを考え、積極的に予防接種に連れて行きましょう。

1歳を迎えた赤ちゃんが受ける予防接種

2016.09.07

子宮に関するがん

赤ちゃんを育てるために必要な子宮。子宮がんは2種類あり、それぞれ発症年齢や条件が異なります。20代〜40代の女性に発症率が高い子宮頸がんと、40代以降の女性に多い子宮体がんについて紹介します。

子宮頸がん

赤ちゃんを生むために重要な子宮ですが、膣とつながっている部分を子宮頸部分と言います。子宮頸がんは、その部分ががんに侵され、やがて至急全体に侵食されます。そのため、早期発見が重要と言われ、定期的に子宮頸がんの検査を推奨している自治体もあります。子宮頸がんの原因として有名なものが、ヒト・パピローマウイルス(HPV:Human Papillomomavirus)による感染症です。性交渉によって感染するとされていますが、2年以内に自然にウィルスが消えると言われています。しかし、喫煙や免疫力が低下した時や、度々ウィルスに感染していると、子宮頸部分の粘膜が弱まりがんになるリスクが高まると言われています。

子宮体がん

子宮頸部分にできる子宮頸がんとは違い、子宮の内側にある子宮内膜から発生するがんを指します。妊娠中の女性には発症しにくいがんです。しかし、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが関係して発症するケースが多く、肥満・出産経験がない・閉経が遅いといった女性に発症する確率が高いようです。40代〜60代の間は発症率が高いと言われています。

ひつじから一言
妊娠中には、お腹に赤ちゃんがいることから市販の飲み薬や予防接種を打つことが出来ません。免疫力も通常時よりも弱まるため、予防できるところは予防しておきたいですね。自分が受けた予防接種がわからない場合は、母子手帳を見直すと記録が残っていたりしますよ。