前回の春・夏編に引き続き、今回は季節のお悩み対策の秋・冬編をお届けします。暑い夏が終わり、季節の変わり目となる秋。この時期は大人でも体調を崩す人が多く、毎年風邪を引くなんて人も…。それは、赤ちゃんでも例外ではありません。自分で体調管理ができない赤ちゃんのためにも、パパやママがしっかり守ってあげましょう。そんな秋から冬にかけての赤ちゃんとの生活でのポイントについてまとめました。
秋の悩み
体調を崩しやすい
季節の変わり目は日中と夜間の温度差があり、急な変化に身体が対応できずに体調を崩しやすい人が目立ちます。これは大人だけではなく、子どもにも見られる特徴です。
寝る前に子どもの体温が高いからといって半袖1枚で寝かせずに、もう一枚着せるなどして暖かくしておきましょう。また、寝相が悪く布団を蹴り飛ばしてしまう子もいるので、お腹を冷やさないように気をつけてください。
靴下ですべる
気温が下がると、室内でも靴下を履かせる機会が増えるでしょう。動きまわる赤ちゃんが靴下を履いたまま転倒する室内事故が起こっています。赤ちゃんの靴下には、すべり止めがついているものがほとんどですが、まれにすべり止めがないものもあります。
滑って体のバランスを崩してしまい頭を打つことがあるので、室内では素足にしてあげることをおすすめします。フローリングはとくに滑りやすいので注意してください。
転んだ時のダメージを少なくするためにも、赤ちゃんが遊ぶ場所にはジョイントマットを敷いておくと安心です。我が家では、生後2ヶ月頃からコルクのジョイントマットを使い続けていて、とても重宝しています。
お風呂後のケア
湯冷め
夏と違い、いつまでも裸のままでいると冷えて風邪を引いてしまいます。赤ちゃんの体が火照っているときには、肌着だけ着せて、少し落ち着いてきたら上に一枚羽織るようにしましょう。肌着も半袖タイプのものから徐々に長袖タイプに移行して、体温が下がりすぎないように気を付けたいですね。
パジャマ
明け方になるとぐっと気温が下がるため、部屋の中の温度も肌寒くなることもあるでしょう。大人の場合、毛布や布団などで体温調整ができますが、布団を蹴り飛ばしてしまう赤ちゃんや寝相が悪い赤ちゃんはパジャマでしか体温を維持できなくなります。
お腹が冷えないように、パジャマの上をズボンの中に入れておきましょう。お腹を冷やさない対策として、腹巻きをしてあげるのもいいでしょう。手足の冷えが気になる場合には、全身をカバーできる着ぐるみパジャマがおすすめです。
インフルエンザワクチンを受ける
インフルエンザワクチンは任意の予防接種で、生後6ヶ月から受診できます。特に保育園に通っている赤ちゃんは、感染のリスクが高いため予防接種はできるかぎり摂取することをおすすめします。兄弟姉妹が保育園や幼稚園、小学校に通っている場合も同様です。家庭内感染の予防のためにも、インフルエンザワクチンは受けさせましょう。
赤ちゃんは免疫力が低いため、ワクチンを2回摂取する必要があります。摂取時期としておすすめなのは、本格的に流行するシーズンになる前の10月中に1回、それから4週間ほど開けて2回目を打っておくことです。合わせてパパ・ママも摂取しておくと安心ですね。
- 生後6か月〜3歳未満…0.25mlを2回
- 3歳〜13歳未満…0.5mlを2回
インフルエンザは不活性ワクチンなので、接種後1週間で別のワクチンを摂取することができます。しかし、秋・冬生まれの赤ちゃんは、1歳を過ぎるとMR(風疹・麻疹)や水ぼうそう、おたふくなどの予防接種を受けるよう推奨されています。
MR(風疹・麻疹)は生ワクチンなので、接種後4週間は別のワクチンを摂取することができません。インフルエンザワクチンは合計2回摂取する必要があるので、スケジュールの調整をしましょう。
その他の予防接種については、以下の記事で紹介しています。
食欲の秋
毎年、夏に体重が減って秋冬になると体重が増える…なんて人も多いのではないでしょうか。食欲の秋は街も誘惑であふれています。コンビニもスーパーも新商品のラインナップが豊富ですよね。おいしそうでついつい買ってしまい、食べ過ぎてしまったということもあるでしょう。とくに卒乳したママはぐっとこらえましょう。母乳による超高カロリー消費という味方はもういません。自己管理が産後ダイエットへの近道です。
冬の悩み
外出時の寒さ対策
外出時は大人も寒さ対策をするように、赤ちゃんにも寒さ対策を欠かさずに行ってください。
着ぐるみなどのカバーオール
新生児の赤ちゃんは、まだ体温調節が自分で出来ません。そのため、外出時には手や足はなるべく包んであげることをおすすめします。我が家の場合、娘が生後3ヶ月頃冬を迎えたためもこもこのひつじの着ぐるみをAmazonで購入し、外出のたびに着せていました。
そのせいか、着ぐるみを着せられると「お出かけだ!」とわかるのかわくわくした顔をしていたのを覚えています。外に出ると汚れやすいので、外出用の着ぐるみはノーブランド品の安い物を買うのがおすすめです。
着ぐるみ購入が面倒だな…というママには、こちらの抱っこひも用コートがおすすめです。マタニティ期からも使えますし、抱っこ紐の時期が終わっても通常のコートとして使用できます。
ベビーカーでのお出かけも防寒を
ベビーカーでお出かけするときも、赤ちゃんが寒くないようにしっかり防寒してあげてください。具体的には帽子や上着の他に、防寒用のベビーケープをつけることです。ベビーケープ1枚あるだけで風よけにもなりますし、暖かさが違います。我が家では雨風に強い撥水タイプを購入しました。2〜3月になると花粉が飛び始めます、ベビーカーカバーもあると安心です。
手袋で手の冷えをカバー
ベビーカーの時は赤ちゃん用手袋があると安心です。素手がむき出しになっていると、あっという間に冷たくなってしもやけになってしまいます。赤ちゃん用手袋は、冬になると100円ショップでも売っているので、あまりお金をかけたくないママは利用してみてもいいと思います。
私も娘とのお出かけで、ふらっと立ち寄った100円ショップで可愛い手袋を見つけたので購入しました。強度は…100円なので期待できませんが、手袋をつけるだけでだいぶ冷えがなくなりますよ。
手足の冷えによるしもやけ
いつまでも寒いところで遊んでいると、手足が冷え切ってしもやけになります。しもやけとは手や足の指、耳たぶや鼻、頬といった部分にに赤い発疹や腫れが生じ、かゆみや痛みの症状が出る冬の季節病です。子どもや女性がなりやすいと言われていて、わたしもばっちり子供の頃になっていました。
手や足の血行不良によって起こるので、外出時には手足が冷えすぎないようにしてあげてください。もしもしもやけになってしまった時は、皮膚科に行くか毛細血管を拡張させる働きをもつビタミンEが配合されたクリームを塗ったりすると改善されやすいようです。
室内での衣服
赤ちゃんは体温が大人よりも高めなので、衣服を着せる目安としては「大人よりも1枚少なく」です。新生児の赤ちゃんであれば「保湿性の高い肌着・カバーオール」動きまわる赤ちゃんであれば「肌着・トレーナーとズボン」などです。
保温性の高いフリース素材の衣服を着せてあげると暖かいですよ。ちょっと寒そうだなと思ったら、チョッキを着せてあげるのもいいでしょう。くしゃみを良くしているなと思ったら、赤ちゃんが寒く感じていることもあるので、1枚着せてあげてください。
風邪を引きやすい
大人でも風邪を引きやすい冬は、赤ちゃんにも注意が必要です。外出後は手洗い・うがいの習慣をつけ、まだ手洗いうがいができない赤ちゃんには、顔や手を濡れたタオル拭いてあげたりしてください。もし、赤ちゃんの咳が止まらなかったり高熱を出した場合には早めに小児科を受診しましょう。
ストーブ事故
動きまわるようになった赤ちゃんは、目を離した隙にストーブに手を触れて火傷してしまう恐れがあります。暖房器具の置き場所には注意が必要です。ストーブガードやベビーゲートなどで、赤ちゃんの手に直接触れないようにしっかり対策しておきましょう。
肌の保湿
冬は空気の乾燥により、赤ちゃんの肌の水分もすぐに蒸発してしまいます。起床時やお風呂あがりなどにミルクローションや保湿クリームを塗ってあげましょう。ただし、メーカーによって指定成分等が入っている場合があるので確認が必要です。赤ちゃんによっては、敏感な肌がこれら成分に反応して湿疹ができる可能性があります。
市販品で湿疹ができてしまう場合は、より肌に優しいものを使う方が良いでしょう。ベビーソープで人気の Dolci Bolle ではミルクベビーローションも取り扱いがあります。
品質にこだわっているだけあって、ドラッグストアやスーパーで買える市販品と比較するとお値段は張りますが、こちらもベビーソープと同様にオススメです。市販のベビーローションで湿疹が出てしまった場合は試してみてください。
乾燥による湿疹にも気を付けて
冬になると空気が乾燥し、赤ちゃんの肌もかさかさになってきます。皮脂の分泌が少ない赤ちゃんは、乾燥によってかゆみをともない皮膚をきずつけ炎症を起こし湿疹ができます。この湿疹を小児乾燥性湿疹と呼びます。
悪化するとなかなか治らないので、掻きむしって血が出てくるようでしたら早めに皮膚科を受診することをおすすめします。娘も秋から冬にかけてこの小児乾燥性湿疹になり、皮膚科を受診して乾燥によるかゆみを抑えるペパリン類似物質が含まれたローションなどを処方してもらいました。
なお、乳児湿疹やその対策については以下の記事で詳しく書いています。

尚、季節のお悩み(春・夏編)は以下の記事で書いています。